行政書士阿部浩子事務所
尊厳死についてのお悩み
「リビングウィル(尊厳死)」とは、まだ意識や判断能力がハッキリしている時に、予め延命治療をはじめとした、自分に死に関する希望を書面にして伝える書類です。
まだ日本では「リビングウィル(尊厳死)=延命治療をしないと言う意思表示」と理解されがちですが、「自分の死」に対して意思表示をする書面であり、より多岐に渡ります。
治療課程で自分の意思が伝えられなくなった時、例えば下記のような希望を事前に記します。
・余命宣告を本人が受けるかどうか
・終末期に受けたい医療やケア
・延命治療の有無
・医療や終末期のケアに対して決定を委ねる人
・その他、自分の終末期に対して希望すること
リビング・ウィルのメリット
終末期の医療行為としては、例えば人工呼吸器や胃ろう(胃に直接栄養を流す延命措置)などがありますが、このような治療を本人が嫌がっても、意思疎通ができなければ伝わりません。
また胃ろうや人工呼吸器を付けた場合、一度始めると後で外すことは難しいでしょう。
このような事柄を、まだ意思疎通ができる段階から書面で残すことは、大変なメリットです。
自分の望む最期を迎えられる
医療が進み人工呼吸器など、延命治療が一般的になった今、「尊厳死」や「自然死」を望む声が増えています。
家族への負担が軽減される
例えば本人が認知症や脳死状態などにより、意思表示ができない場合、ほとんどのケースで生死などに関わる重大な判断を、家族が担わなければなりません。
特に延命治療の停止や、臓器提供の有無などを家族が決断した場合、一生抱える十字架になることも多いのです。
自分の意思が整理できる
リビング ウィル(尊厳死)の書面を作成すると、その過程で自分の意思を整理されるでしょう。
・どのような時間を過ごしたいか
・誰と時間を過ごしたいか
・人生でやっておきたい事柄
・残された時間で避けたい事柄
・生前に解決したい心配事やモヤモヤ
家族と相談しながら書ける
リビングウィル(尊厳死)の書面は1人で書くとも限りません。
周囲の人々や家族と相談しながらの作成もできます。
・生前に有意義な家族の時間が持てる
・家族の希望を生前に叶える
・家族と共に進めることで、家族も心の整理ができる
・家族が後々まで納得したお見送りができる